馬鹿アイデア

赤塚不二夫先生の漫画の影響が無ければ描いてなかったなかっただろうなあ・・・という
馬鹿ギャグっていうか、馬鹿アイデアの紹介です。


●元祖温泉ガッパ ドンバ
ドンバの使うアイテム「温泉の素トウメイニナール」だけがコロンと転がった扉絵。

(これはコミックスからのスキャンで、ボンボン掲載時は
「新カパーウォーズ〜決闘編〜の巻」のところにタイトルが入っていました)



I田編集長にこのアイデアを話したら「そんなふざけたのはダメだ」と言われた。
・・・が、担当I上さんは「面白いので絶対やりましょう」と言ってくれて、
編集長のチェックが入らないようにギリギリで印刷に回して載せてくれたんだ。
編集長が見たのはボンボンが出てからだった。
もちろん、あとでI上さんは怒られたらしいw
I上さん、その当時はどもでした^^


●温泉ガッパ ドンバ カパランテ伝説
ドンバの必殺技「オナラボーン」を見開きページでやった。




数ヶ月後に、お尻の穴が2つになる「ダブルボーン」も見開きでやった。
カパランテ伝説の載っていたデラックスボンボンはB5サイズだったので
迫力もあって嬉しかったなあ^^
当時の担当、K薗君が大喜びしていたのを今でも覚えてますw
(そのK薗君には、現在ウサ探の担当をしてもらってます)


●疾風 ウルトラ忍法帖
なんつーか、グチャグチャの絵^^;




グチャグチャのへたな絵は結構好きで、その後もウル忍では何度もやっている。
超3巻の「プー忍はつらいよ」の巻での笹比羅が書いた作戦の絵は、
当時小学生だった娘に書いてもらっていたりするw


●ウルトラ忍法帖 寿
朧党の科学者沸苦の作った「日焼けライト」で真っ黒になったマン達。
全23Pの話しだったんだけど、20Pまでずーっとマン達は真っ黒のままだった。




この話しを描いた時の事はよく覚えてる。
最初はまったく別の話を描こうと思っていたんだけどうまくいかなくてね、
なかなか面白くならなくてかなり悩んでねー。
ネーム(下書きの前段階のもの)の締め切りが明日だっていうのにできない。
ウンウン悩んでる時にフッと全員真っ黒だったら面白いんじゃないか・・・
なんてアイデアが浮かんでね。
最初の話をやめて、急遽一晩で作った話しです。
当時の担当K田さん、K薗君にも面白いって言ってもらえてホッとしました。


●ウルトラ忍法帖 輝
扉をめくって最初の見開きページ、全面真っ白。
隅のほうに雪に埋もれたマンとコスモス、ギガス、ウー。




この回は、この真っ白な見開きがやりたくて雪山の話にしたんだよね^^;
読者のみんなもビックリするだろうな〜なんてワクワクしました。
右側の雪の線も初めは入れる予定じゃなかったんだけど、
当時の担当N村君に「それじゃまるっきり白紙のページじゃないですか!」と言われ、
ああ、白紙ページで原稿料もらっちゃマズイよなあと線を入れましたw
実は後半に同じ絵が入るところも見開きにしたかったんだけど、
「それだけはやめてください!」とN村君に言われ
1ページの半分ぐらいの大きさの絵にしました。
あとで、ウル忍の前担当だったI丸さん(当時副編集長)に
「あの白い見開きはいくらなんでもひどいねえ」と言われたのもいい思い出ですw

ウルトラ忍法帖シリーズ (C)円谷プロ



赤塚先生・・・

学生の頃、赤塚不二夫先生の「天才バカボン」を見てスゴイ衝撃を受けました。
「おそ松くん」、「もーれつア太郎」、「レッツラ・ゴン」などの漫画も好きだったし
ニャロメ、ケムンパス、ベシ、ココロの親分、イヤミなどのキャラも大好きだった。
その中でも「天才バカボン」はかなりの衝撃で、相当な影響を受けました。
バカボンとパパが延々見開きの顔のアップで会話をしていく回があってね、
「なんだこれは!」と。こんな漫画ありなのかと、もうビックリで。
ほかにも左手で描いたというグチャグチャな絵の回や、本当かどうか判らないけど奥さんが描いたというヘタ〜な絵の回、バカボンのパパが急に劇画タッチの顔になったり・・・。
話しだけではなく、絵や見せ方そのものをギャグにしてもいいんだ・・・っていうのがとても衝撃的で。当時の言葉でいうと前衛的っていうのかな。
とにかく実験的な事、誰もやってない馬鹿馬鹿しくて面白い事、しかも力まずサラッとやっちゃうという赤塚先生の漫画の描き方は、オレの中にバカ漫画を描こうという意識を強烈に植え付けてくれたと思っています。
残念ながら赤塚先生にお会いする機会は持てなかったけれど、
トラウマになるぐらいの大きな影響を受けた先生であります。


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